コクワガタ
Dorcus rectus rectus

兵庫県神戸市産 41mm

兵庫県淡路島産

自己初採集:かなり昔。1993頃? 
身近なクワガタといえば彼でしょう。
島嶼部は除いて、ちょっと探せば普通に採れます。飼育も簡単で、コバエが沸こうがマットが劣化しようが普通に産卵して成長します。
こんなコクワですが、大型を採るのはちょっと難しいかも。47mmくらいから数が減り、50mmくらいのが採れたら喜んでもいいでしょう。
採集方法は灯火でも樹液でも材割りでもOKです。 自己最大サイズ:50mm


ノコギリクワガタ
Prosopocoilus inclinatus inclinatus

兵庫県神戸市産

兵庫県神戸市産

自己初採集:かなり昔。1993頃? 
美しく湾曲するアゴが魅力的な種類です。
コクワほどではないですがやはり採集は簡単です。ただ、コクワに比べて暑いときに多くなる傾向がある模様。
飼育は簡単ですが、コクワとは少し違ってマットに好んで産卵する傾向があるように感じます。
大体63mmくらいで頭打ちとなります。65mm以上の個体はは迫力がすごい!


ミヤマクワガタ
Lucanus maculifemoratus

鳥取県大山産

大阪府豊能郡産

自己初採集:1996.09
若干高地性の大型種です。
新しい個体は体全体に金色の毛が密生してとても美しいです。
山地に行けば、場所と場合によっては虫かごが真っ黒になるまで採れることがあります。
飼育は常温では少し難しいですが、低温飼育をすれば割と飼育は簡単になるようです。
神戸では65mm程度からあまり見なくなりますが、多産地に行けば69mmくらいまでリミッターが上がるようです。
オスはエゾ、フジ、基本の3型を示します。出現要因はまだよくわかっていませんが、温度に関係しているようです。


ヒラタクワガタ
Dorcus titanus pilifer
♂ NOW PRINTING

自己初採集:2000.06か07
日本の本土に分布域を持つ迫力ある亜種です。
関東以北では生息は局地的で数も少ないですが、関西では割とよく見られる種類です。
灯火にはあまり飛んできません。樹液採集時には、木の洞から顔を出している個体をよく見かけます。 飼育は割と簡単です。分解が進んだ餌を好むので、菌糸ビンよりも発酵マットのほうが向いています。
リミッターは、関西では60mmぐらいだと思います。
関東のヒラタのほうが小型で、採れ難さは関西65mm=関東60mmぐらいだそうです。
自己最大サイズ:65mm


スジクワガタ
Dorcus striatipennis

自己初採集:2002.07
コクワガタに似ていますが、小型になる種です。大歯型の♂には2個の内歯、小型の♂と♀には明瞭なスジがあります。また、小型の個体でも内歯が消失しません。
やや山地性で、一部地域を除き大体200mくらいから多くなるといわれています。場所によってはコクワガタをしのぐ個体数が生息していることがあります。
飼育はかなり難しく、特に幼虫死亡率が高いようです。多湿環境が好みだとか。
大歯型は25mmくらいから現れます。30mm以上は少ないです。
自己最大サイズ:30mm


アカアシクワガタ
Dorcus rubrofemoratus

自己初採集:2002.08
その名のとおり太股と腹が鮮やかな赤色に染まる中型のクワガタです。
ブナ・ミズナラ林に多いですが、必ずしもブナやミズナラが必要なわけではなく、むしろ低温環境が必要なようです。
山地における灯火採集ではミヤマクワガタ並によく見る種類で、数多くの個体が採集できます。
飼育は難しくはありませんが、あまり多産ではない気がします。
大きい個体は45mmくらいからです。50mm以上は自慢してもいいでしょう。


ミヤマツヤハダクワガタ
Ceruchus lignarius monticola

東京都西多摩郡産

東京都西多摩郡産 結構飛翔力は高そう。

東京都西多摩郡産

東京都西多摩郡産 ボロボロですが・・・

自己初採集:2004.03
高山に生息する神秘的なクワガタです。
クワガタの中では原始的な種類です。
灯火にも来るようですが採集効率がよくないので、冬場の材採が主になります。広葉樹の赤枯れの朽木に入っています。
温度管理や赤枯れの木の入手など困難な点が多いため、あまり飼育はされていません。


チビクワガタ
Figulus binodulosus

兵庫県神戸市産

兵庫県三田市産

兵庫県三田市産

自己初採集:2004.04
本土にやや局地的に分布する温帯性の小型クワガタです。
いる所には多産、いない所にはまったくいないという少々変わった分布の仕方をしています。移動能力に乏しいからでしょう。
産地に行けば、クヌギなどの広葉樹の多湿な朽木に集団で入っています。
飼育も少ないスペースでできます。ただし成虫は肉食をするので、それ相応の餌を与えなければいけません。餌が不足すると共食いをします。


ネブトクワガタ
Aegus laevicollis subnitidus

紀伊半島南部産

自己初採集:2004.07
小型のかわいらしいクワガタです。
大型になると内歯が驚くほど発達し、また省スペースで飼育できてマットの工夫も楽しいため、非常に人気のあるクワガタです。
夏場の樹液採集個体は産卵後のことが多いので、ブリードを狙うのであれば冬〜春に材採で狙うのがいいでしょう。
一般に土化した状態の朽木(「フレーク」と呼ばれる)から得られます。


ルイスツノヒョウタンクワガタ
Nigidius lewisi

紀伊半島南部産

紀伊半島南部産

紀伊半島南部産

紀伊半島南部産 F0蛹。後日無事羽化。

紀伊半島南部産 ♂か?

自己初採集:2005.03
暖かい地方に住む変わった角を持つ小型のクワガタです。
本土での分布は沿岸に限られていてかつ局地的ですが、南西諸島に行けば結構採集は易しいようです。
採集する場合、灯火や樹液では採集できないので、材採をすることになります。私が採集してみたところでは、あまり樹種や枯れ方にはうるさくないような印象を受けました。コロニーに当たれば3桁も可能です。 飼育も割と簡単です。底部の固詰めがポイントだと思います。


ヒメオオクワガタ
Dorcus montivagus montivagus

愛媛県産 現段階での唯一の自己採集個体。♂が見たい!

自己初採集:2005.08
高山帯に分布するやや大型の種類です。
かっこいい形態、採集の面白さなどからファンが多いです。
採集はルッキング採集という、晴れた日にヤナギの若木の枝先にいる個体を採る方法が主流です。
灯火にもたまに飛んでくるようです。日没直後に時に多いとか。
飼育は国内種トップクラスの難易度。

ミクラミヤマクワガタ
Lucanus gamunus

東京都神津島産

自己初採集:2006.05
東京都神津島・御蔵島のみに分布する小さいミヤマクワガタです。
近縁種は日本列島を隔てた遠い中国に分布しているL.laetus、L.parryiのみだそうです。 俗に遺存種とか呼ばれるヤツのようですな。

神津島で5月初め、御蔵島では少し遅れて5月中旬から下旬が発生ピークです。
発生期には現地を通る道路にヒョコヒョコ歩いてくるので、それを拾って採集します。 最初はなかなか大きさや歩き方がイメージできなくて探し方がよくわからず、苦労させられました。
大きさはせいぜい33mmくらいまでが一般的で、実際の歩き方はミヤマそのものです。中型のコクワくらいの大きさのクワガタがちくちくシャカシャカ動いていく感じでしょうか。小さいくせに挟む力も握力も結構強いです。

真っ黒のほかに前胸頭部赤褐色・鞘翅黄紋のカラーバリエーションがあり、♂♀関係なく出現します。
ただ、道を歩いているのは♂ばっかりで、♀はほとんど見つからないので、♀のカラーバリエーションはものすごく貴重です。

ブリードはクセあり。添加剤に弱かったり産まなかったりと皆さん結構苦労なさっているようです。




ながみねクワガタ通信へ
inserted by FC2 system